基本知識

ゲーミングPC講座②|スペックについて

2スペックとは

ゲーミングパソコンを使うとき、選ぶときによく耳にする「スペック」ですが、初めてパソコンを購入する人が最初に悩む内容ではないでしょうか。
パソコンはCPUやグラフィックボード、ハードディスクなどさまざまなパーツで構成されています。そのため、パソコンを選ぶときはこれらのパーツの性能を比較する必要があります。今回はゲーミングパソコンを使用する際、選ぶ際に重要であるパソコンの「スペック」について解説します。

この記事を読むメリット

  • パソコンの各パーツの役割を大まかに理解できるようになる
  • ゲーミングパソコンを使用する際、選ぶ際にスペックを見て判断できるようになる

ゲーミングPCのスペックとは

パソコンのスペックとはパソコンの性能や特徴を表します。CPUやGPU、ストレージなどのパソコンパーツの性能を表す内容のものや本体の重量やサイズもパソコンのスペックといえます。

ゲーミングパソコン運用時や購入する前に、プレイするゲームジャンルに対応できるパソコンであるかの判断のために、スペックを確認します。多くのゲームには「推奨スペック」もしくは「推奨環境」などといった項目を公式WEBページに用意しており、その内容とパソコンのスペックを比較して、快適にゲームをプレイできるか確認をします。

全ての面で高スペックである必要はなく、プレイするゲームや使用用途に応じたスペックであればいいです。使用用途よりも必要以上にスペックが高いことを「オーバースペック」ということもあります。例えば、文章入力ソフトのような、そこまでスペックの良いパソコンを使う必要がない使用用途なのに、ゲーミングパソコンのような高性能のパソコンを使うときなどをオーバースペックといいます。

オーバースペックであるパソコンを購入するということは、必要以上にお金をかけてパソコンを購入したという捉え方ができます。

  • 使用用途よりもはるかに高性能であることをオーバースペックという
  • オーバースペックであるパソコンの購入はお金の無駄

スペックの確認方法

パソコンのスペックは、パソコンを購入するときだけでなく、運用時にも確認することがあります。購入時と運用時の2つの状況で確認する方法を解説します。

購入時のスペック確認方法|購入するパソコンを選ぶとき

ゲーミングパソコンを購入する前は、ゲーミングパソコンのメーカーやパソコンパーツのメーカーでスペックを確認できます。ゲーミングパソコンの人気メーカーである『GALLERIA』や『OMEN』などは公式サイトの購入画面でスペックを確認できることが多いです。ゲーミングパソコンメーカーの多くはBTOパソコンであるため、スペックとプレイするゲームの推奨スペックを比較しながら、自分好みにカスタマイズ可能です。

自作でゲーミングパソコンを作る場合は、単体パーツのスペックを一つ一つチェックする必要があります。単体パーツ開発メーカーの公式サイトでスペックを確認できます。

ゲーミングパソコンメーカーのBTOパソコンを購入する場合は、スペックを見ながらゲーミングパソコンを選ぶのに対し、自作パソコンはパソコンパーツを選びながら自分でスペック表を作るイメージです。

運用時のスペック確認方法|使っているパソコンのスペックを知りたいとき

ゲーミングパソコンを使い始めてからの運用時にもスペックを確認することがあります。例えば、新たにプレイしたいゲームが出てきて、自分のパソコンでプレイできるのかを確認するときや自分のパソコンと世の中で主流となっているパソコンを比較するときなどにスペックを確認します。

基本的ゲーミングパソコンはWindowsでAppleのmacを使うことはないと思いますが、Macでも『マインクラフト』などはプレイできるため、macでの確認方法も紹介します。

  • Windows の場合

「Windowsメニュー」→「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「システム情報」→「バージョン情報」

  • Macの場合

「リンゴマーク」→「このMacについて」→「システムレーポート」

 パソコンを使っていると、スペックを確認することがよくあるため、なんとなくでいいので手順を覚えておきましょう。

オンラインゲームではPCのスペックが重要

パソコンでオンラインゲームをする場合、文章作成ソフトや表計算ソフトを扱う状況とは異なり、ゲーム内の複雑なオブジェやキャラクターなどを静止画で制御するだけでなく、プレイヤーの命令に合わせてリアルタイムで動きを描画しないといけません。そのため、パソコンでゲームをする場合、パソコンのCPUやGPUに大きな負荷がかかります。さらに、それがオンラインゲームであると、インターネット回線でデータ通信をしながらパソコンを動作させることになります。

各ゲームがそれぞれ推奨しているスペックより低いパソコンを使用すると、パソコンディスプレイに描画されたオブジェやキャラクターが綺麗に表示されなかったり、動きがカクついたりします。そのため、スペックが低すぎるパソコンでゲームをすると、プレイに支障が出たり、快適にプレイできなかったりします。

パソコンのスペックと価格の高さは比例することが多いですが、プレイするゲームが推奨しているスペックよりも、少し余裕のあるスペックのゲーミングパソコンを使うことがおすすめです。

最初はスペックの比較をすることは難しい作業と感じると思いますが、比較するポイントをおさえて比較しましょう。全てのスペックを確認しながら、パソコンを選ぶことが理想ですが、難しいのでポイントだけおさえましょう。

  • ゲームはPCに高負荷をかけることが多いため、ある程度のスペックが必要
  • 推奨されているスペックより低いスペックのPCでプレイすると、映像処理などに影響が出る。(プレイすること事態は可能であることが多い)
  • スペックを比較しながらPCを選ぶことが難しい場合は、ポイントをおさえて比較

ゲーミングPCスペックによる違い・影響

ゲーミングパソコンで快適にプレイするためには、ある程度のスペックが必要であることが上記からわかったと思います。ここでは、各スペック・パソコンパーツの役割や影響について解説します。

前述した通り、パソコンに関係するスペックを全て比較することが理想ですが、難しいと思う方は以下の5項目で比較してください。

  • CPU(プロセッサー)
  • GPU(グラフィックボード)
  • RAM(メモリ)
  • ストレージ(SSD、ハードディスク)
  • 電源ユニット

スペックを比較するうえでポイントとなるスペックについて解説をするので、「パソコンのスペックって難しいな」と思う方は、ここに書いてあるポイントだけでも比較してみてください。それでも難しいと思う方は「CPU」と「GPU」だけでもいいです。

CPU(プロセッサー)

CPUのスペックはパソコンの動作全般に影響します。ゲーミングパソコンのスペック確認欄では、CPUの性能を「プロセッサー」という表記欄で性能を記載していることもあります。例えば、マウスでアイコンをクリックして、その結果を画面に表示するための指令、ゲームでキャラクターを動かすための指令などの動作をCPUが制御しています。

CPUのスペックが低すぎると、全ての動作に支障が出るため、映像が綺麗に表示されなかったり、動作がカクついたりします。もっと具体的な話だと、ゲームで当たり判定に見えても当たっていないということなども起きます。CPUはパソコンの頭脳にあたる部分なので、なるべく高スペックなものを選びましょう。

CPUはIntel(インテル)製とAMS(エーエムディ)製のものがあります。「細かいことはわからない!」という方はIntel製であれば「Core i7」以上、AMD製であれば「Ryzen 7」以上のものを最低限選びましょう。また、AMD製の方がそこまでスペックを落とすことなく、少し価格が安いです。

下記記事でCPUの具体的な値の読み方や、おすすめのCPUを紹介しているので、詳しいことを知りたい方は是非読んでください。

GPU(グラフィックボード)

グラフィックボードは、映像処理に必要な演算を得意とするGPUというチップが搭載されている、ディスプレイに映像を映し出す専用パーツです。とりあえず「映像を綺麗に映し出すパーツ」だと思ってください。スペック表には「GPU」や「「グラフィックボード」などと表記されています。

高スペックなGPUを搭載したパーツをグラフィックボードといい、GPUを開発している会社は「NVIDIA(エヌヴィディア)」「AMD(エーエムディ)」の2社です。開発されたGPUは、さまざまなパソコンパーツメーカーによってグラフィックボードというパーツに搭載されます。GPUの性能が同じであれば、グラフィックボードのスペックは大きな差はありませんが、グラフィックボードを開発している各メーカーでGPUの能力を最大限まで上げるための工夫をしています。また、グラフィックボードを光らせるRGB搭載パーツなどもあります。

GPUはマザーボードやCPUにも標準搭載されていることもあるため、グラフィックボードを搭載していなくても、ディスプレイに映像を映すことはできます。しかし、綺麗で滑らかな映像をディスプレイに表示させたい場合は、映像処理専用パーツであるグラフィックボードが必要です。

「細かいことはわからない!」という方も、グラフィックボードについてはこだわってください。ゲーミングパソコンでもっとも重要なパーツです。詳しい数値の読み方は下記記事を参考にしてください。

「どうしても無理!」という方は、NVIDIA製のGPUを搭載したグラフィックボードであれば「RTX3060Ti」以上、AMD製のGPUを搭載したグラフィックボードであれば、「RX6700」以上がおすすめです。

「グラフィックボードのスペックはお金で買う」と言っても過言でないくらいにスペックによって価格が上下します。

RAM(メモリ)

RAM(ラム)と表記されていたり、メモリと表記されていたりします。RAMはパソコンのデータを短期的に記憶する装置で、表記されている数値が大きければ大きいほど、短期的に記憶できる容量が大きいということです。RAMの容量が大きいことにより、ゲーム中の動作処理に余裕が生まれるため、スムーズにロードやプレイができます。

短期的に記憶できる容量が少ないと、ゲームのロードに時間がかかったり、起動できなかったりします。多くのゲームで推奨しているRAMの容量は8GB(ギガバイト:単位)以上です。しかし、8GBでは最低限の容量であるため、RAMの容量は16GB以上を考えましょう。

また、普通のパソコンパーツのメモリもあれば、ゲーミングパソコンらしくさまざまな色にライトアップされるRGB機能搭載パーツもあります。

ストレージ(SSD、ハードディスク)

ストレージとは長期記憶する容量を表しており、ファイルやソフトウェアなどを保存するための容量です。RAMは短期記憶装置でパソコンの動作をサポートする役割がありますが、ストレージはパソコンのさまざまなデータを収納するために使われる容量です。

ストレージはSSDやハードディスクというパーツの容量を表しており、SSDの方がデータの読み書きが早く耐久性が優れているため、ハードディスクよりも高価です。基本的にはSSDが主流になりつつありますが、SSDとハードディスクを両方搭載したゲーミングパソコンも存在します。

SSDにOSやアプリなどの起動に関わるデータを収納し、ハードディスクに写真や動画などのデータを保存します。そのことにより、SSDでOSやアプリを起動させるため、起動速度を向上し、ハードディスクで他のデータを安価に大容量保存できます。

基本的には1TBのSSD一つ搭載されていれば十分で、必要であればクラウドを利用した保存もできます。

電源

パソコンは電源が搭載されていないと起動しません。すべてのパソコンパーツに電源を供給する必要があり、電源の容量が少ないと動作が不安定になります。BTOでゲーミングパソコンを購入する際は、電源容量不足ということはないと思いますが、自作でゲーミングパソコンを作る場合は、電源容量に気をつけてパーツを選ぶ必要があります。

BTOでゲーミングパソコンを購入する人が気をつけなければいけないことは、自分でパソコンパーツを入れ替える時です。ゲーミングパソコンを使っていると、もっと高性能にしたくなります。BTOパソコンの多くは自分でパソコンパーツを入れ替えることが可能です。さらに高性能なグラフィックボードを搭載しようと思って、グラフィックボードを入れ替えても電源の容量が足りていないと、パソコンが起動しなかったり、動作が不安定になります。

BTOでゲーミングパソコンを購入する際はあまり考える必要がないかもしれませんが、電源の容量が足りなくなったら、パソコンが動作しないということを知っておきましょう。シミュレーションゲームに必要なPCスペック

ゲーミングPCのスペックでよくある質問

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 ゲーミングパソコンのスペックについていよくある質問を紹介します。

FPSに必要なPCスペックは?

FPSはフィールド情報やエイム、反応速度などさまざまな用途でハイスペックを求められます。そのため、ゲームによって必要なスペックが大きく異なります。必要なスペックを考えるのであれば、高スペックであれ方がいいです。

しかし、それでは回答にならないため、目安となる最低スペックを紹介します。あくまで参考です。

項目性能
CPU(プロセッサー)・Intel(インテル):Core i7-12700 以上
・AMD(エーエムディ):Ryzen 7 5800X 以上
GPU(グラフィックボード)・NVIDIA(エヌヴィディア):RGTX3060Ti 以上
・AMD(エーエムディ):RX6700XT
RAM(メモリ)16GB以上

スペックは高ければ高いほど、長く使え、快適にゲームプレイできます。

ゲーミングPCでおすすめは

BTOゲーミングパソコンの場合、『OMEN(オーメン)』『GALLERIA(ガレリア)』『LEVEL∞(レベルインフィニティ)』『FRONTIER(フロンティア)』などがおすすめです。

OMENとLEVEL∞、FRONTIERのデスクトップパソコン、GALLERIAのゲーミングノートについて解説している記事があるので、参考にしてください。

まとめ

2回目のゲーミングパソコン講座は、スペックについて解説しました。パソコンを購入するうえで無視することができない内容ですが、難しいことも多いです。しかし、すべてのスペックをすべて完璧に理解する必要はなく、ゲーミングパソコンを選ぶうえでポイントとなるスペックを見るだけでも問題ありません。前述していますが、ゲーミングパソコンであれば以下の内容が重要です。

  • CPU(プロセッサー)
  • GPU(グラフィックボード)
  • RAM(メモリ)
  • ストレージ(SSD、ハードディスク)
  • 電源ユニット

5つすべてが難しいようであれば、CPU(プロセッサー)とGPU(グラフィックボード)だけでも問題ありません。それぞれの内容で、満足いくスペックのものを選んでください。

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